色鮮やかなお寺
般若寺の入り口をには、立派な石獅子が山門を守っていた。「護国」である。じつは、この寺は最初別の所に般若寺として建てられた。ところが満州国の建国に際して、都市計画の都合で現在地に移転させられたのである。満洲国は莫大な移築費用を出す代わりに、満州国の「護国」をこの寺に求めたのであった。従って、満州国が存在した間は確かに「護国般若寺」だったのである。満州国が消滅し、人民共和国になった時に元の「般若寺」に戻った。寺名一つにも現代史の影が落とされているのだ。でも、どういう訳か扁額は「護国般若寺」のままですあるが・・・。境内に入ると立派な鐘楼が目につく。腰の部分には地獄絵が巻かれている。地獄など屁でもないと思っているのか、皆さん尻を向けている。山門の正面に位置するのが「弥勒聖堂」である。中には弥勒菩薩(=布袋)が祀られている。普通のお寺では建物内部に入ってから仏様を拝むが、ここでは境内で拝む。その為、膝をつくクッションも全天候型の石製である。露座の観音様も石獅子が守っている。中国の魚鼓(=魚板)はまるで龍みたいだ。こちらの伽藍聖殿には『春秋』を右手に持った関羽の像が祀られていた。これほど厳めしい顔も珍しいと思いますが真鍮製の獅子が鎮座していた。境内では多くの信者が奉仕活動に参加していた。この大雄宝殿にはお釈迦様が祀られている。日本では「天上天下唯我独尊」が有名ですが、ここでは「天上天下無如佛」と書かれている。やはり、生まれた時と悟りを開いた時の違いであろう。本来、仏様は皆慈悲深い優しい顔をしている。境内には、これらの他に「観音聖殿」や大きな「南無阿弥陀仏」の扁額のかかった「西方三聖殿」もある。塀の外では衆生の者が現世の娯楽に興じていた。
役立つ情報
入場料は基本的には無料だが、5元かかるときもあるよう
般若寺の楽しみ方
ここの楽しみ方を紹介してください。