バリ舞踊代表的な終わりなき戦いと言うストーリー的な作品バロンダンス
「バロン・ダンス」は、バリの伝統的な舞踊になるが、こちらも、バリ島の古くからのお話に基づいて構成されている。簡単に説明すると、バリ島の人々は、人の心の中には 良い魂と悪い魂が同時に存在していていると信じている。この踊りは、人の心の中にある善と悪の戦いを物語っており、結果的には、善悪が決着が付かないまま、生き残ると言った内容を、舞踊にしたもの。すなわち、この世には永遠に善と悪が共存すると言う事。バロンが善、ランダが悪になる。 こちらのストーリーは、とっても長い。だけど、この指の動きと目、肩の動かし方表現とは、こう言う物なのかと知らされる。
バロンの踊りは”ガムラン”というバリ島独特の楽器を使用する踊りです。バリ島ではよい魂と悪い魂がいつも同時に在していると信じられています。バロンはよい魂を表す動物であり、ランダは悪い魂を表す動物です。バロンとランダがこの踊りの中で、いかに戦っているかを表し、どちらの勝利もないままに終わるのです。
◎ストーリー
1.サデワ王子はこの日バタリ・ドルガという死神のいけにえとして捧げられる運命にあった。サデワ王子の母親である女王の二人の召使いはとても悲しがっている。死神の使いである魔女が、その二人の召使いの前に現れ、この場面は一層緊迫感が加えられる。魔女が帰ったあとに召使いはサワデの国の首相に助けを出す。
2.首相とサワデ王子の母親である女王が現れる。女王はサワデ王子がいけにえにされるのをとても悲しがっている。魔女は女王の気が変わるのを恐れ女王に呪いをかけ、サワデ王子をいけにえにするようにと首相に命じさせる。
3.首相は自分の息子のように愛しており、女王の命令にそむこうとrする。魔女はこれに気づき首相にも女王と同じように呪いをかけ、サワデ王子は死神が住んでいる家の前に縛り付けさせる。
4.シワーの神様はサワデ王子が木に縛り付けられているのを見て哀れみを持ち、サワデ王子を不死身にする。
5.死神が現れ、サワデ王子を見て早くいけにえの儀式に取りかかりたいと思うが、サワデ王子が不死身の身体になっているのを見ると、自分の敗北を認める。死神はサワデ王子に自分を殺してくれるように頼む。これによって死神は天国へ行けるから。
6.死神の第一弟子のカレカは、同じように天国へ生きたいと望み、サワデ王子に死神と同じ運命にしてくれと願うが、サワデ王子はこれに同意しない。そしてカレカは巨大な動物や鳥に変身しサワデ王子と戦うが、いつも負けてしまう。カレカは最後の力を振り絞って、悪魔の女王であるランダに変身する。サワデ王子はこのままではランダにかなわないことを知り、真実の神バロンに変身する。ランダとバロンの力は同格なので、バロンは助けを求める。
7.バロンの助けが現れ、ランダと戦うが、ランダの魔法にかけられ、ランダに対する怒りを自分たちに向けてしまう。バロンはこれを見て、ランダのかけた魔法を取り除くが、結局はランダとバロンの終わりのない戦いになる。
追記:踊りが終わった後で、お寺の僧たちが代わりにいけにえを捧げる。又、踊っていた人たちには清めた水をふりかける。
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